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Feb
22
2024
ホルモン剤を使う事に抵抗があるから、更年期特有の症状が気になるものの婦人科になかなか足が向かない、更年期障害は時期がくれば良くなるから病院にかかるまでもないかな・・・・など、不快な症状が更年期障害によるものかどうかもはっきりしないまま、その日の体調や、心の状態に揺らいでしまう40代、50代の女性も多いのではないでしょうか。
私は快適な生活を送る為に閉経する頃からHRT(ホルモン補充療法)を継続しています。
きっかけは、若い頃と較べてイライラしたり、落ち込んだりすることがちょっと多くなってきた事と、時々身体がポッと熱くなったりする症状を緩和したいなと思ったからです。
HRTを始めた事により、それらが改善されたのはもちろんのこと、HRTには体内のコラーゲンを増やす作用もある為、なんとなくお肌が潤いハリがでるようです。髪の毛にも良いとか。また、悪玉コレステロールを減らして善玉コレステロールを増やし脂質異常症の改善にも役立ちます。更には血管をしなやかに保ち動脈硬化の予防や骨粗しょう症の予防、大腸がんのリスクを低下させるとも言われています。良いことばかりのようですが、どんなお薬にもすべて、良い作用と、本来の目的以外の作用(副作用)があります。快適な生活を送る為に自分自身が良いと思う治療法をお医者さんと一緒に考えてみるのも良いですね。
さて、更年期障害の治療と言えば、昨年アメリカで非常に画期的なお薬が誕生しました。
更年期障害の代表的な症状である「ホットフラッシュ」を改善する「ホルモン剤ではないお薬(非ホルモン剤)」です。ホットフラッシュとは、のぼせ、ほてり、発汗のことです。
突然、体がカーッと熱くなったり、急に顔が紅潮したり、涼しいのに汗が止まらなかったりという症状です。ホットフラッシュは寝ている時でも起こります。感じ方や、気にするかどうかは個人差があるので、ホルモン補充療法には踏み切れずに、サプリメントの服用や、なんとか我慢してやり過ごしている人も多いのではないでしょうか。
この新しいお薬「fezolinetant =フェゾリネタント(商品名VEOZAH=ベオーザ)」は非ホルモン剤ですから、個人的な考えではありますが、乳がんの既往などでホルモン補充療法が受けられない方や、ホルモン剤に抵抗がある方でも使用でき、多くの女性がホットフラッシュの心配から解放されるのではないかと期待しています。
この世界初の非ホルモン薬「fezolinetant =フェゾリネタント(商品名VEOZAH=ベオーザ)」は残念ながら日本ではまだ使う事ができません。アメリカで承認、使用されているお薬でも、日本で使用できるようになる為には、日本の決まりに則った治験を経て厚生労働省から製造販売できる承認を得る必要があるからです。
治験が円滑に進み、日本の女性のホットフラッシュ緩和に使える日が1日でも早く来るように願ってやみません。
(この投稿はNPO法人ニューイングが、webや書籍から収集した情報をもとに執筆しているものです。正確性に欠ける可能性もございますので、ご自身の疾患や症状などで気になることがあった場合にはかかりつけ医やお近くの医療機関を受診してください。)